設立のおもい

 ここでは、ふれんどりーKOBEの活動が始まったきっかけ、活動の原動力について紹介します。

同じ街で同じように生活していることを知ってほしい

 近年、国内で実施された調査では、性的少数者は人口の5~10%いると報告されています。神戸市の人口は約150万人なので、約5万~15万人いることになります。

 HIV感染者は日本全国で、1万人に1人の割合でいます。神戸には150人いることになります。実際に調査すると、HIVの治療を受けている神戸在住の人が約150人いることがわかりました。感染に気付いていない人、治療がまだ必要でない人はこの数には入っていないので、さらに多くのHIV感染者がいます。

 みなさんが住む街に、性的少数者やHIV感染者がいることは確かですが、存在を目にしたり、感じることはないと思います。なぜでしょう?

会社の上司や部下、同僚、学校の先生や友人に知られたら、きもちわるいと嫌われ、いじわるされるのではないか?不遇な待遇を受けるのではないか?親、兄弟に知られたら、悲しませることにならないか?よくない影響があるのではないか?こんな不安から、性的少数者であること・HIV感染を隠して生活しているからです。

 容姿は、みなさんと変わりなく、ライフスタイルも同じです。平日はスーツを着て仕事をし、休日は思い思いに楽しんでいます。皆さんと同じように生活しています。 ふれんどりーKOBEは、性的少数者、HIV感染者もみなさんと同じように同じ街でくらししていることを広く知ってほしいと思っています。

みんなで豊かに、幸せに生活したい

 豊かさや幸せとはなんでしょうか?

 具体的に挙げると、人によってさまざまで多様です。漠然としています。一方、誰もが求めています。みなさんも性的少数者もHIV感染者も。

 自由に「嫌う」ことも豊かさや幸せの一つだと考えています。嫌いなものごとは誰にでもありますが、危害を加えることや、いじめたり迫害する、社会立場に差を付けることなどは人として問題があります。したがって、性的少数者やHIV感染者を「嫌う」ことは間違いではないと考えています。みんなが豊かに、幸せに共存できる嫌い方があると思います。

 ふれんどりーKOBEは、みんなで豊かに、幸せになるために、違いや嫌いなものに対しても、おたがいの尊重と理解が必要だと考えています。ふれあい、友好的な関係、相互理解をさらに深めたいと思っています。

さらに豊かな社会へ

 みんなが、多彩な豊かさや幸せを共感し、違いや嫌いなものごとも許容できる。みんなが、平等に新たな豊かさや幸せを生み出せる環境。みんなが、豊かさや幸せを平等に追求できる。そんな環境が豊かな社会だと考えています。

 社会の規模は国連のように世界規模のものから、国家、地方、県・・・と様々です。
ふれんどりーKOBEは、住んでいる家や職場など、くらしに密着している地域の環境・社会は特に重要と考えています。神戸市、兵庫県下、京阪神地区を主な対象とし、手の届く範囲から自然に広げたいと考えています。

2014/06/18